桜廻る





「お前は、土方君と幕末に残るんだな?」


「……うん」


「そうか……」





そう呟くと、父は満足気に、笑みをもっと深める。





「土方君、約束を守ってくれたな」


「え?」


「ま、雅には言えないが。男と男の、約束だ」





父はにっと口角を上げる。





「あの時も、そんな事言ってたよね。お父さんと土方さんが、初めて会った日も」