桜廻る





雅は驚いて、目を丸くした。





「それで、こう伝えてほしいの。……伝言よ、お願いできる?」


「うん」





(お母さんから言えばいいのに、何で?でも、聞かなきゃ……)





「そう、良かった。じゃあ……



“貴方は悪くないです、大好きです”



……こう、伝えてちょうだい」




「うん……分かった」





じわりとした物が、雅の胸に溢れた。