その時だった。 チリン……と、鈴の音が響く。 時猫がこちらに歩み寄ってきたのだ。 「そろそろ、時間です」 (そんな……) しかしその言葉に構わず、母は話を続けた。 「お父さんを、この世界に呼び出してちょうだい?」 「……お父さんを?」