桜廻る





たくさんの書物。


毎日こんなに徹夜しているんだと考えた。





(ん?これは……)





一つ一つ見ていると、ある一冊の書物。


それを開いてみると、筆で書かれた文字が目に入る。


読めない。


何て書いてあるのか雅にはさっぱり分からなかった。


しかし……


何となく、それが何なのか分かった気がした。





「土方さん」


「ん?」





銃の書物を真剣に見ている土方。


真剣すぎて、声が届いているか雅は不安だった。