桜廻る



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日が、だんだん傾いてきた。





「はぁ……はぁ……」





息が切れる。


雅の足は自然と止まってしまった。


どれだけ走っただろうか。


激しく走ったせいで、腹痛と胸痛が雅を襲う。





(やばいかも……)





足を捻り、ついにドサッと崩れ落ちた。


しかし、立ち上がらないとまた後悔する事になってしまう。


土の上で拳を握り、立ち上がろうとした。


……足がもつれる。


休憩を取れば、土方との距離がどんどん開いていく。


しかし……雅はそのまま、意識を手放した。