── ─── ──── チリン…… チリン……… 『貴女は、幸せに──』 女の人の声と、鈴の音。 「誰……ですか?」 これは夢なのだろうか。 現実なのか……。 雅は、真っ白な世界にいた。 遠くに光が見え……その先に女の人がいるのだろう。 しかし、全く見えない。 目を凝らしても、見えない。