「諦めるのはまだ早いです!」 「八重、さん……」 「とりあえず、落ち着いて。相談ならいつでも乗りますから……今は休んで下さい」 八重は雅の腕をひいた。 そして、影の中に入り、雅は深呼吸する。 「……ごめんなさい、叩いてしまって」 八重は赤くなった雅の頬を見て、そう呟いた。 少し頭を下げ、しかしすぐに上げる。 「けど、大丈夫ですから。雅さんなら……」 八重は雅の頬を撫でる。