桜廻る





「はい」


「死ぬ気か」





その言葉に、斎藤は土方をしっかりと見据えた。





「この地で守りたい物が出来ました。だから、残りたいんです。──死ぬ覚悟で戦います」





土方は少しの間、考える。


その時間は短いはずなのに、長く感じた。


やがて、再び口を開き……





「斎藤と残る者、手を上げろ」





みんなを見渡してそう言った。


すると……数名の手が上がる。


土方はそれを見て頷き、斎藤の方を向いた。