「生き延びようとは思ってません。ただ、多くの敵を撃ちたい……」 「そう、なんですか」 その言葉が、心に重くのしかかるようだった。 生き延びようと思っていない。 多くの敵を撃ちたい。 ──会津を、守りたい。 八重は、ただそう思っていた。 「女でも、やれる事はやれる。……あなたも、出来る。新選組の為に」 「私が……?」 「もし、新選組が北に行くことになったら、あなたは迷わずついていくでしょう?」