桜廻る





それからしばらく経つと、雅は土方の元へ向かった。


……土方はさらに土だらけになっている。





「怪我はありませんか?」


「あぁ……大丈夫だ」





土方は、どこか遠くを見ていた。





「土方さん?」


「あ?あぁ……あのな……」





土方は少し考える。


口を開いたのは数秒後の事だった。





「もしも、俺がまた北へ進んだら……お前はついてくるか?」





そう言い、雅の目を見た土方の目は、真剣そのものだった。