しかし、雅のその考えを否定するように、時尾は首を横に振る。





「川崎八重さんっていう人です。女だけど、鉄砲の腕前は日本一ですよ」





まるで自分の事のように、自慢げな笑顔を時尾は浮かべた。





「女の方も、戦に……?」


「はい。私は弱いから、何も出来ないけど……」





ふふ、と時尾は笑う。


その時だった。


激しい戦闘が繰り広げてあるであろう方向から、斎藤が顔を出してきたのだ。