桜廻る





そして顔を近付け、優しく口付けをする。






「……っ!」






いきなりの事に、雅は驚いた。


すぐに顔を赤くする。


土方はそんな雅を、もう一度抱きしめた。





「今、やっと思い出せた。──雅」





雅は、土方の胸に顔を埋める。


今まで溜め込んできた物は、涙となって、溢れ出てきた。


鼻をすすりながら、自分の想いを伝える。





「会いたかったです……」


「あぁ……俺も」