観覧車の中に入る前に、係員からうちわを渡される。 どうやら中は暑いみたいだ。 雅が先に入り、土方の手を引く。 土方は対面の席に座って、窓から外を見た。 「うわ……。すげえ……」 感嘆の声を上げる土方。 あっという間に、ジェットコースターよりも高い位置に上る。 雅も微笑みながら、小さく見えるビルや車を指さしたり、遠くに見える澄んだ水色の海を見た。