桜廻る





「やっと出れた……」




急に明るい所に出たから、視界が眩しい。


土方は雅の手に自分の手を絡ませる。





「あ……。そうだ、観覧車!観覧車乗りましょう!」





途端に雅は目を輝かせて、観覧車の所へ向かった。


人が一列に並んでいる。


その最交尾に立つと、自分達の順番を待った。





「未来と過去じゃ、やはり違うな……」





土方はそう言いながら、大きな観覧車を見上げる。





「こんなの見たことねぇ……」


「そうですよね。あ、順番きましたよ」