桜廻る





目を開ければ、そこは自分の部屋。


朝日が差し込んできている。





「……」





──残り一日。





「よし……っ」





雅は何かを思いつくと、リビングへ向かった。


パタパタと走ってきた雅に、父と土方は驚愕する。





「どうした、雅?」





不思議そうに聞いてくる土方。


雅は、ふう……と息を整えた。





「──遊園地に行こう」




(思い出を、作りたいから)