桜廻る





「……お父さん、土方さんの事…どうするの?」





雅は、風呂から上がり、今度は土方を見送ると、早速父の元へ向かった。


父は、うーん……と考え込み、口を開く。





「悪い男ではなさそうだな……」


「……ほんと?」


「あぁ。土方君は、本気で武士になりたいんだな……。お父さんがあれくらいの時は、夢なんてなくて、毎日適当に過ごしてたから立派だと思う」





雅は、ふわりと笑顔を見せる。





「じゃあ……まだ、ここにいてもいいって事だよね?」





嬉々として声を上げると、父は少し迷った末……頷いた。





「疑ってばかりいても仕方ないし……。まぁ、いいんじゃないのか?お父さんも一緒に、タイムスリップする方法を考えるから」


「あ……ありがとう!お父さん!」





嬉々として声を上げると、土方が居間に入ってきた。


風呂から上がったらしい。