桜廻る





「土方さん。実は私、たくあんって苦手だったんですけど……」


「そ、そうだったのか?すまな……」





謝る土方に、雅は必死で首を振る。





「違いますよ!でも、土方さんにこういうの作ってもらったら、私も好きになりました」





雅は嬉しそうに笑って、たくあんおにぎりを食べた。





(この間は食べられなかったから、良かった、食べれて)





……すると。





「桜川?ちょっと、話あるんだけど」





その声に驚いて、雅は振り返る。


そこには、杏奈が立っていた。





「な……何?」


「こっち来て」





杏奈はそう言うと、踵を返して歩き出す。


雅は慌てて、おにぎりを包んでいたラップを丸めた。