紅蓮の腕〈グレン ノ カイナ〉~六花の翼・オーランド編~



「……君にそれがあつかえるか?」


カートが余裕ぶった微笑みで、コートニーを見つめる。


「知らないわ。でも、やってみないとわからないでしょ」


コートニーはペンタグラムをにぎりしめる。


そして、カートを気にしながらゆっくりとオーランドの元へ戻った。


ひざまづき、彼の脈が弱くなっていく手をにぎる。


「オーランド、私がいるわ。大丈夫よ」


そう言うと、彼女はペンタグラムをゆずってくれた祖母のことを思い出す。


私だって、古代の悪龍の王の子孫。なんとかなるはずだ。


「……!」


彼女の脳裏に、ある映像がひらめいた。


それは草原の中の、白く痩せた馬。


「そうよ……」


コートニーは、ペンタグラムに祈る。


地上に黄金の魔法陣が現れ、その中に風が巻き起こる。


「古代の王よ。我らが父なるドラゴンよ……」


そう唱えると、カートがぷっと吹き出した。



「何をするかと思えば……キミにドラゴンが召喚できるわけないだろう?

ドラゴンはとっくに絶滅してるんだ」


そんなカートの言葉を、コートニーは無視する。


ひたすら、自分の魔力をペンタグラムに送り込む。




「ドラゴンよ、地獄からその姿を現せ!」