紅蓮の腕〈グレン ノ カイナ〉~六花の翼・オーランド編~



巨人の首元がまぶしいほどに光ったかと思うと、


──ドオオオオン!


爆音とともに、その首がもげた。


首の皮一枚で、後ろにだらりと垂れさがったそれは、体を引きずるように、地面に落下していった。


「なんだアレは…!?」


フェイの声が響く。


「オーランド……!」


はあはあと息を切らせるコートニーの声に、ランスロットとアーロンが反応した。


「まさか……!」


「あれが、オーランド……?」


二人とも信じられないという表情で、軽々と地上に着地した悪魔を見つめる。


「なんてことだ……」


黒豹にまたがったままのカートが、倒れた巨人を振り返る。


金髪の悪魔は気にせず、別の巨人の元へ馳せる。


「気をつけろ!」


カートの声が聞こえたのか、巨人は悪魔を踏みつぶそうと、足を鳴らす。


その間を縫って、全身に返り血を浴びた悪魔は駆ける。


まるで、おそろしい闇のように。


「オーランド、人は巻き込んじゃダメだからねっ!」


コートニーは叫ぶ。


悪魔はそちらを一瞬見つめ、すぐに巨人に視線を移した。


右腕に力を溜めると、それを巨人のひざ裏にぶち込む。


指の形をしたそれは巨人の足をとらえ、引き倒した。


その方向に、人はいなかった。


「まさか……あの小娘の言うことを、聞いているというのか?」