しかし……。
「これ以上、僕の家族を傷つけるのは許さないよ、虫けらども!」
巨人たちに守られるようにしていたカートの声が響く。
彼は黒豹に乗ったまま、ナンシーから受け取った杖で、攻撃を始めた。
杖の先から、漆黒の闇がいかずちとなって彼らを襲う。
「きゃあああっ!」
アリスが攻撃をよけそこね、後方へ吹っ飛ばされる。
「アリス!」
よそ見をしたフェイの横っ面を、まだ絶命していなかった巨人の巨大な手のひらが張り飛ばす。
「フェイっ!」
攻撃を受けた巨人は傷ついているものの、生身の人間よりよほど動きが早かった。
次に叩き潰されそうになったのはアーロンで、彼は紙一重でなんとかその手のひらをよけた。
「くっそ……カートの気をそらせたいけど、巨人が邪魔やな」
カートと1対1になれれば、巨人たちの動きは鈍るはず。
かれらはカートの命令でうごいているのだから。
オーランドはダメもとで、白魔法師たちに叫ぶ。
「おーい!僕が巨人たちを引きつけるから、カートを頼むわ!」
えっ、人数的に言ったら、役目が逆じゃない?
コートニーが見上げると、オーランドは微笑む。
「悪魔の力を解放するから、力を貸してんか、コートニー」
さらりと言ってのけると、コートニーは驚いた顔をした。



