紅蓮の腕〈グレン ノ カイナ〉~六花の翼・オーランド編~



じゃあ、コートニーを連れて7日間、息の続く限り逃げ続けるか?


それとも……。


「ダメもとで、止めてみるか!」


オーランドは巨人を追いかけ、走る。
コートニーはそのあとを懸命に追いかける。


するといつの間にか、近くに白魔法師たちも集まってきていた。


「止まれっ!」


ランスロットが叫び、巨人の足をめがけて弾丸を放つ。


それは見事に巨木の幹のような足首に命中した。


体制をくずした巨人の体に、フェイがひらりと飛び乗る。


「大地の精霊よ……この地を守りたまえ!」


叫び声とともに、巨人の足元からとがった土の柱が飛び出す。


何本ものそれは、巨人の下半身をあらゆる方向から突き刺した。


──ぎゃあうおおおお。


聞いたものの神経を麻痺させるような恐ろしい声が響き、巨人は倒れた。


土ぼこりが舞い上がる中、高い声が響く。


「水の精霊よ!あの邪悪な火を消して!」


アリスだ。彼女は味方の周りの炎を、精霊が呼び出した聖水によって消していく。


「みんな……」


「…………」


「コートニー。彼らはかれらなりに、世界を守ろうと必死なんや」


「わかってる」


だから、過去の迫害をすべて水に流すことなんてできないけど。


「うおらああああ‼」


ひときわ大きな声が響く。


アーロンが風の精霊と共に、他の巨人に向かって、ナイフのようにするどい風を呼び起こしているところだった。