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コートニーの魔法陣から二人が出てきたとき、彼らの前には野原が広がっていた。
「ストーンヘンジ……」
「この前のホワイトホースといい、観光名所が好きなやつらやなあ」
オーランドの言う通り。
彼らの視線の先には、環状の溝と土手で囲まれた広場に、馬蹄形に組み立てられた巨石群があった。
ストーンヘンジ。有名な観光名所だ。
イギリス南部のソールズベリー郊外にある。
およそ5000年前に造られたのだろうと言われているそれは、誰がなんの目的で造ったのかというところまでは、明らかにされていない。
オーランドの身長をゆうに超える巨石が同心円状に配置されている。
その中心に、カートとナンシーがいた。
「観光名所なだけじゃないわ。
ここは、ずっと昔、私たちの先祖がドラゴンを崇拝していた頃に造ったのよ」
コートニーの言葉に、古代のドラゴンが目の前によみがえる錯覚を覚える。
王であるドラゴン。崇拝する黒魔法師の先祖たち。
「そうか、ここは彼らの王国を復興する地にふさわしいってことやな」
オーランドが一歩踏み出そうとする。
カートはまだこちらに気づいていない。
そのとき、オーランドたちの前に巨大な魔法陣が現れた。
見覚えのあるそれは、まさに……。



