「セッ、セティ!?」

慌てて その躰を抱き留めるが、男の全体重が掛かり、キュティも倒れてしまった。

セティは、はぁはぁと荒く息を している。

僅かに顔が青白い。

「セティ?どうしたの!?」

「……血……失い過ぎた……。」

見れば部下が突き刺した短剣の周りの服が、赤黒く染まっている。

「まっ、待って、今 神力 使うから!」

キュティは慌てて叫んだが、セティは既に、意識を手放していた。