「なぁに?」
「……君が住んでいた村に、戻ってみないか?」
「……ぇ……?」
キュティは言葉を失った。
「……どう、して……?」
キュティは やっとの事で言葉を絞り出す。
「理由を訊かずに、一緒に来てくれないか?君の村の惨状を見てから、君に伝えるか、伝えないか、決めなければならない事が、俺には在るんだ。」
「決めなければならない事?」
反芻して、キュティは口を つぐんだ。
真剣な瞳。
――理由を訊かずに。
彼は そう言った。
「……解った。」
セティが決めなければならない事が何なのか。
自分の村が どうなっているのか。
それを知りたいと、キュティは思った。