天使の歌


「……樹さん、俺、そんな明るい色の服、着ませんよ。」

「何 言ってんだよー。君は綺麗な顔してるんだから、明るい色の服 着た方が もてるよー。」

「もてなくて良いです。」

きっぱり言い切ったセティにスカイブルーの長袖を着させようと、樹は彼の肩を掴んだ。

セティの躰が びくっと震え、僅かに彼の顔が強張る。

「ん?どうした?」

「いえ……何でも。」

「あ、そっかー。女の子の前で裸は恥ずかしいかぁ。そうゆう歳頃だもんな!」

「はぁ?」

「でも未来の お嫁さんの前なんだから良いじゃないかぁ。」

「みっ……。」

顔を真っ赤に したセティの手を、樹は ぐいぐいと引っ張る。

「解った解った恥ずかしいんだろー。解ったから こっち おいでー。」

「ちょっ……樹さん……っ。」

セティは そのまま、ずるずると引っ張られて行ってしまった。

「……お兄ちゃん、強引ですねェ。」

「きっと弟が出来たみたいで嬉しいのよ。」

くすくすと楽しそうに、桜は笑った。