天使の歌


(…………。)

不思議だ。

横に なっただけなのに、少し気分が良くなった気がする。

僅かな気持ち悪さが残る胸に手を当てて、セティは うとうとと微睡んだ。



セティが寝たのを確認して、キュティは彼の隣に腰を下ろすと、その銀髪に、そっと指を通した。

さらさらした銀髪。

同じ色を した、女の子と同じくらい長い睫毛。

歳相応の、綺麗な寝顔。

「……やっぱり、貴方は忌み子じゃないよ。」

ぽつりと呟いたキュティの言葉に、桜は彼女を そっと見た。

辛そうに揺れる瞳。

(……貴方は、セティ君が大好きなのね。)

そうでなければ、此処迄 酷く迫害される混血(ハーフ)を見て、苦しそうな目は しない筈だ。

(やっぱり、何とかしてセティ君を説得して、2人共 連れて行こう。)

セティが居なければ、キュティは壊れてしまう。

何となく、そんな気がした。