セティは、日の光を受けて綺羅綺羅と輝く水面を見つめた。
「あの人達が俺を受け入れてくれたと しても……俺が自由に生きれる未来は、無いんだ。」
それに、とセティは付け足す。
「もし人間に拒絶されたら、俺は本当に生きれない。俺を少しでも受け入れてくれる可能性の在る世界が、無くなってしまう事に なるから。」
セティはキュティに向き直り、綺麗な笑顔を浮かべた。
「キュティは行きなよ。俺の分迄 幸せに――。」
その瞬間。
キュティはセティの唇を、自分の唇で塞いだ。
「っ!?」
セティは驚いてキュティから離れようとしたが、彼女は無理矢理セティを押し倒した。
セティの頭が、ごつんと石に ぶつかった。
痛みは、感じなかった。
それ程に、セティは動揺していた。
セティの上に馬乗りになって、キュティは涙を ぽろぽろと零した。
「貴方は、いつも そう。全部 自分で抱え込んで。何で傍に居させてくれないの?何で傍に居てくれないの?」
「キュティ――。」
何かを言おうとしたセティの唇を、キュティは再び塞ぐ。
セティの手が困ったように、キュティの肩を弱い力で押し返した。
「……キュ……め、て……。」
キスとキスの合間に、セティの口から喘ぐように声が漏れる。


