天使の歌


処刑場に飛び込んで。

キュティは、驚愕に目を見開いた。

沢山の、焼け焦げた天使の死体。

吐き気が込み上げて来て、キュティは手で口を覆った。

(……セティは……?)

辺りを見渡したキュティの目に、座り込むスティと、彼の首に手を当てているセティの姿が見えた。

セティが何を しているのか、キュティは理解した。

そして、この無惨な死体を創り上げたのは。

――セティだと言う事も。

「止めてっ!!」

気が付くとキュティは叫んで、セティに走り寄っていた。

初めて出会った時と同じように、キュティはセティの右腕を掴んだ。

此方を振り返ったセティの姿を見て、ぎょっとする。

優しく、穏やかな表情を していたセティの姿は、其処には無かった。

セティは、にこりと、不気味な程 綺麗に笑った。

「愛しのキュティ……来てくれたんだ。」

キュティが声を上げる寸前に気絶してしまったスティ等 気にも留めずに、セティはキュティを見つめた。

「俺が、壊したから。俺を、君を、傷付けるもの、全部。俺が世界を破壊するから、一緒に生きよう?」

これが本当に、セティなのだろうか。