天使の歌


外に出たのを感じる。

裸に された上半身に冷たい空気が触れて、セティは寒さに震えた。

ざわざわと、声が聞こえる。

「皆の者、良く見ろ!!これが、穢れた存在――悪魔との混血(ハーフ)である、忌み子だ!!」

張り上げられる、スティの声。

(……え……。)

皆の者……?

まさか。

重い頭を必死に起こして、無理矢理 目を抉じ開ける。

「っ!!」

目の前に広がっていた光景を見て、セティは息を飲んだ。

セティ達が立っているのは、少し高くなった処刑場のギロチンの前。

その下に、都の住人 全てを集めたのではないかと思う程 沢山の、天使が居た。

皆、何かに飢えたような瞳で、セティを見つめている。

「こいつは、穢れた身でありながら、天界を逃げ続け、俺の多くの部下を殺した。その罪は、とてつもなく重い!!」

セティの斜め前で、天使達に語り掛けるスティ。

それを、信じられない想いで見つめる。

今、セティは。

見世物に、されている――。

その時。

「あの銀髪、あの赤い目。何て気持ち悪いんだろう。」

「あの罪に濡れたような黒い翼。」

「あんなものが生きている世界で生活していたなんて、信じられないよ。」

「気持ち悪い。」

「穢れてる。」

天使達が、ぶつぶつと呟き出した。