「また食ってねェのか。」
2週間振りに様子を見に来たスティは、手が付けられていない皿を見て、溜め息を ついた。
俺は独房の隅に丸まったままだ。
流石に2週間、何も食べずにいると、空腹を感じるとか言う感覚を通り越して、何が何だか良く解らなくなって来る。
スティは皿を持って、独房の中に入って来る。
「全く……忌み子になんか触りたくねェのに。」
ぶつぶつ呟きながら、俺を起こそうと する。
ぐったりしている俺を抱き上げて、スティは忌々しげに毒づいた。
「おい!何で こんなに なっても食わねェんだよ!」
「……ら。」
「は?」
聞き取れなかったのか、スティは俺の口に耳を近付けた。
俺は掠れた声で、呟いた。
「貴方が俺を、忌み子だなんて言うから……。」
「あー……解ったよ、セティって呼んでやっから。お前も俺の事、お兄ちゃんって呼んで良いぞ。」
「お兄ちゃ……って違うし。」
スティは俺の言葉を、家族として扱って貰いたい、と言う意味だと思ったようだ。
「俺は、俺を忌み子と呼ぶ人の施しは受けない。」
「……お前、幾つだっけ?」
「6歳。」
「お前、6歳で“施し”とか……おっさんかよ。」


