「だけど、城にスパイとして忍び込んで捕まった、お前の父さんに恋を して、2人で逃げたのさ。」
そう、だったんだ。
それで、あの辺境の村に……。
黙ったままの俺を見て、スティは大きな溜め息を ついた。
「お前さぁ、まだ気付かねェの?」
「え?何を、ですか?」
「…………。」
スティは無言で独房から出る。
鉄格子を閉めながら、彼は口を開いた。
「俺は、16代 将軍、スティ。お前の異父兄弟だよ。」
「……は?」
間抜けな声が出る。
そんな俺を、今迄とは打って変わった冷たい瞳で、スティは睨んだ。
「だが俺は、忌み子であるお前の事を、弟だなんて思っちゃいねェ。帝の命で無くば、直ぐに斬り殺してた。帝に感謝するんだな。」
そうして、彼は出て行ってしまった。
……忌み子。
また、言われた。
俺は床に踞ると、膝を抱えた。
今日から、此処で。
――生きて行く。


