天使の歌


だって、村の皆は、何が何でも俺を殺そうと した。

その為に、父さんを殺した。

それに。

「……何で、母さんを殺したんですか?」

「…………。」

俺はスティを睨む。

「母さんだって、此処へ連れて来れば、それで良かった筈だ!」

スティは黙ったまま鉄格子を開け、中に入って来た。

「……それはな、お前の母さんが、罪人だからだよ。」

「罪人?」

「悪魔と結婚して、子を生んだ事。」

「…………。」

それが、罪なのだろうか。

天使だろうと、悪魔だろうと、好きに なった人と共に生きたいと願うのは、いけない事なのだろうか。

「それに、彼女は15代 将軍の妻だったから。」

「……え。」

何それ、聞いてない。

俺の顔を見て、スティは知らないのか、と呟くと、そのまま話し続けた。

「彼女は、この都で生まれ、都で育った。」

都って……帝が居る、天界で1番 大きな町……だったよね?

俺は黙って頷く。

「帝はな、代々、将軍が率いる騎士団に護られて来た。前将軍である15代 将軍と、お前の母さんは結婚したんだ。それで、次の将軍も生んだ。」

スティは、自分の橙色の髪を弄りながら、話を続ける。