天使の歌


「うっせェ!!」

殴り掛かって来たリーの腕を、反射的に腕で払ってしまった。

「うわっ、触んな!きったねェ!!」

「戦いたくないんだ!」

必死に叫ぶけれど、リー達は、攻撃を止めない。

「お前みたいな忌み子なんて、消えちまえば良いんだ!!」

「……いみ、ご……?」

言われた言葉の意味が、解らなかった。

只1つ解るのは、それが、とても嫌な言葉だと言う事。

「そうだ!!忌み子だよ!!」

茫然としている俺に、リーは再び殴り掛かる。

思わず その手を掴んでしまった刹那。

「いってェ!!」

リーの悲鳴と共に、何かが焼けるような、じゅうっと言う音が聞こえた。

「……え……?」

握られたリーの腕と、俺の右手の間から、煙が一筋、立ち上っていた。

慌てて離すと、リーの腕は火傷したかのように、爛れていた。

「うわああぁぁっ!!」

それを見たリーの悲鳴に、村の大人達が集まって来た。

「どうした!?」

「こっ、こいつが!こいつが、リーの腕を……っ。」

取り巻きの内の1人が、がたがた震えながら、俺を指差す。

リーの腕を見た大人達は、眉を顰めて騒ぎ出した。

「何て事を!」

「いつか こうなるんじゃないかと思ってたんだ!」

大人達の剣幕に恐怖を感じ、後退った その時。

「動くな!」

低く鋭い声が、飛んで来た。