天使の歌


訳が解らないまま、村の広場に連れていかれ、俺はリー達と向かい合った。

「なぁ、混血(ハーフ)。俺は お前が大嫌いなんだ。この神聖な村に、穢れた お前が居るだけで。」

「…………。」

俺だって、お前が嫌いだよ。

俺を虐めるから……。

そんな想いを込めて、俺はリーを睨んだ。

「だからさぁ、決着 付けようぜ。神力で戦うんだ。」

「えっ!?」

思わず訊き返すと、リーと彼の取り巻きの手に、神霊(みたま)が集まり始めた。

「俺が勝ったら、お前達 家族は村を出る。お前が勝ったら、俺達は お前に関わるのを止める。悪くねェだろ?」

リーは不敵に笑うと、飛び掛かって来た。

それを ぎりぎり躱す。

「待ってよ!神力を使って戦うのは、掟 違反――。」

「知るかよ!」

リーの手から、水の神霊(みたま)が飛び出す。

「俺達は邪魔な害虫を、殺そうと してるだけだ!!」

「!!」

その言葉は、俺の心を深く抉った。

害虫。

同等の人としてすら、扱って貰えないのだろうか。

5人の攻撃を躱しながら、必死に叫ぶ。

「いっ、居なくなるから!村を出て行くから!だから戦わない!」

両親は、この静かな村を気に入っているけど、しょうがないよね……?

俺は、誰かを傷付けたくない。