実の兄にさえ、愛されなかった。
悪魔にも受け入れて貰えなかった。
“シーク”にも、裏切られた。
――ずっと、独りなんだと思っていた――。
(……キュティ……。)
俺も、君が好きだ。
でも、だからこそ、傷付いて欲しくない。
俺は、最期迄 独りで大丈夫だよ。
俺の全てを、教えるから。
こう言う人も居たなぁって、君が死ぬ間際の走馬灯の、ほんの片隅にでも、思い出してくれれば、良いから。
だから、君は……。
想いを焔の神霊(みたま)に託して。
セティは、目を閉じた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…