何か聴こえたような気がして、セティは目を開けた。
独房の扉の傍にパンが置いてある事で、日が変わり、朝に なった事を知る。
(……何だ……?)
何かが、躰の中に入って来るような感覚。
やがて それが、光の神霊(みたま)の塊だと言う事に気付いた。
その神霊(みたま)達は、何かをセティに伝えようとしている。
熱に浮かされ、朦朧としている意識を、必死に集中する。
やがて神霊(みたま)から聴こえて来た声は、密かに会いたいと願っていた――。
――キュティの声だった。
<……セティ……聴こえるかな……?>
僅かに緊張している声。
セティは必死に、耳を澄ました。
<私が我儘だったばっかりに、セティに辛い想いさせちゃって、御免ね。
私は今、人間の男の人と女の人と一緒に居るの。>
その言葉に、愕然と する。
(……人界へ、行ったのか?)
それなら それで良いかも知れないが、万一、スティの追っ手が人界迄 行った時、只でさえ神霊(みたま)が少ない あの世界で、戦えるのだろうか。
しかし、次に聴こえて来た言葉に、セティは益々 驚いた。
<彼等は、私の異父兄弟でね、私と、世界を救いに来たんだって。>
(……何、だって……?)


