でも。
そう呟いて、桜と樹は にっこり笑った。
「私達は、キュティちゃんの事、ほんとの妹だと思ってるよ。半分 天使だろうと何だろうと、関係無い。」
「寧ろ半分 天使とか、格好良いよな〜。」
「桜さん……樹さん……。」
キュティの胸が じわりと熱くなる。
セティの他に、自分の存在を認めてくれる人が居た……。
「それでね、セティ君を捜す方法なんだけど。」
桜が手を ぱんっと合わせて、話を戻した。
「キュティちゃん、神力 使って捜してくれる?」
「えっ?」
キュティは驚いて桜を見つめる。
(そんな事、出来ないよ……。)
キュティの困惑を読み取ったのか、桜は微笑む。
「キュティちゃんの神力が強くないのは解ってるわよ。あのね、歌に神霊(みたま)を乗せて、セティ君の所へ行ってって願えば大丈夫。」
「わ、解りました。やってみます!」
こくこくと頷いたキュティに、桜は耳打ちする。
「ちゃんと、好きだって気持ちも、乗せてね。」
「!!」
その言葉に、キュティは耳迄 真っ赤に なった。