「おい!お前ら、何でエロ雑誌何か見てんだよ!!」

風真君の、怒鳴り声が聞こえる……。

………エロ雑誌………?

「……ちっ、違っ。僕は、見ないって言ったんだって!直樹が、無理矢理見せてきたんだって!!信じてよ!!」

雪斗の焦り声が聞こえる……。

「おい、直樹。テメェ、何でエロ雑誌持ってくんだよ!糞が!」

風真君は、ずっとキレてる口調……。

「……いや、優花ちゃんに似てる人だったから……。雪斗に見せたら、喜ぶかな~って思って……」

…………私に似てる……って誰と?何で、それを見て雪斗が喜ぶと思ったの?

「確かに似てたけかもしれないけど、優花はもっと可愛いよ!!」

…………?何の話?

「そうかも、しれないけど……。本当に、似てるんだって。ほら…」

直樹君の声とバサッという音が聞こえる。

「「「……………」」」

何故か、皆黙る。……何見てるんだろ?気になる……。

「……ね?似てるでしょ?」

「……確かに…ちょっと…似てる……」

要君の声が、ちょっと震えてた。

「……でも、優花の方が目が3㎜位大きいし、髪質も優花の方が良い。それに、優花の方が色白だし鼻は、もっと高くて綺麗だ」

藍が、淡々と話していく。……えっ?そんなに、私の顔を知ってるの?いつ、調べたの?

「……言える事は……。優花ちゃんの方が可愛いって事だね」

蓮さんが、ベットに座る音が聞こえる。

「で?……雪斗達は、一人でシたの?だから、起きるのが遅くなったの?」

「ぶっ………。藍、サラリとそんな下ネタみたいな事言わないでよぉー。俺、答えに困るじゃーん」

直樹君が、いつものテンション高い声になって、藍の言った事に少し戸惑ってた。

「………シたの?」

「シてないよ…。僕、そんな事しないしぃ…」

「……シてる訳無いじゃん!」

………何を?でも、二人は訳の分からない事は、してないらしい……。

「てか、この優花似胸だけデケェな…」

ゴンッと、鈍い音が聞こえる。

「風真、話を変な方向に持っていかないで!……本当に、風真は変態なんだから……」

藍の、怒鳴り声が聞こえる。初めて、藍の怒鳴り声を聞いたような…。……もしかして、皆喧嘩してるの……?

「俺は、変態じゃねぇし」

「ちょっと、もうその雑誌しまって……。見てるコッチが恥ずかしい……」

要君の小さい声が、か細く聞こえる……。

「要、顔真っ赤。もしかして、こういうの見た事無い?」

「当たり前…」

「僕も…昨日が初めて……」

「僕もね」

「俺も…」
 
「俺、友達にこういうの好きな奴居るし。慣れた…」

要君、雪斗、藍、蓮さん、風真君と一人一言ずつ話していく。

「……会長は?」

直樹君が、会長に聞く。

「まず、これは何だ?女共が、水着やら、はだ…」

会長が言い掛けてる途中で、誰かが口を塞ぐ。

「会長、しぃーーー。部屋の外に優花ちゃ
んがいるんだから、聞こえたらどうすんのさ!!」

「りぇん、はにゃせ!」

蓮さんが、出来るだけ小さな声で会長を注意する。……『女共が、水着やら、はだ…』って何?何で、水着?

てか、全部聞こえてる……。

「えっ?部屋の外に優花ちゃんいるの?!」

直樹君が、大きな声で叫ぶ。

「……はぁ。だから、早くその雑誌捨てろ」

「えぇ……」

「まぁまぁ、要。今日は、大目に見よう。直樹は思春期何だしさ…」

蓮さんが、要君に直樹君の雑誌を捨てないように優しく聞かせる。

「………はぁ。じゃあ、早く朝ご飯食べに行く準備して……。優花が、部屋の外で待ってるんだから……。雪斗は、鼻血をちゃんと拭いて。直樹は、まず、その雑誌から手を離して。……風真も一緒に見るな!会長…勝手に冷蔵庫からジュース出さないで!……藍は、勝手に直樹の雑誌を捨てないの」

要君が、一気に皆の事を注意する。…要君が、一番疲れてそう……。

「………バレたし」

藍の不満声がポツリと聞こえる。