「……言い過ぎた……。お前の事別に大嫌いじゃねぇよ……」

風真君は下を見てから、私の方に視線をちゃんとズラしてくれた。

「ぅう……。風真くーん……」

私は風真君に抱きついた。

「ちょっ、ヤメ……ろよ。離れろ!」

「嫌」

「嫌…。じゃねぇよ。離れろって!……本当に、マジで!冗談抜きで……」

風真君は、色々言ってきたけど私は無視してると、何も言わなくなった。

「私も風真君大好き」

「俺、一言も大好きって言ってねぇぞ。てか、恥ずかしい事サラリと言うな!お前らも見てないで助けろ!」

「あっ。うん……。優花、離れな?」

藍が、風真君の体から私の体を引き剥がす。

「…………ん」

「じゃあ、蓮の理性爆発の事を許すって事で、早くある行動して」

「いちいち、理性爆発とか言わなくて良いから…。優花ちゃん、ちょっとごめんね…」

チュッと私の頬に触れるか触れないかの距離で蓮さんが頬にキスをした。

「要は?」

「はっ……?」

「さっきから、ある人しか見てないよ。するなら、しちゃいなよ」

藍が、仁王立ちをしながら要君に問い掛ける。

「………優花、こっち来て……」

「えっ?うん……?」

要君の前に立つと、蓮さんと違う方の頬にキスをした。

「…………これで良いんでしょ」

要君が藍にボソッと呟く……。

「要だって、人の事はもう言えないからね」

藍が優しく笑う。要君も、照れくさそうに笑う。

「…………。お前ら、盛り上がって無いで早くゴールデンウイークの準備をしろ。準備」

会長が手をパンパンっと叩く。

「「「はい」」」
皆の声が重なる……。この時、初めて皆と心が一つになったと私は感じた……。

「って言っても、俺ら終わったし。後、幼児体型だけだぞ。しょうがねぇから手伝ってやる」

風真君の一言で、台無し。でも、手伝ってくれる事だし…!

「ありがとう」

私達は、皆で私の残ってる仕事をした。でも、意外と多かったみたいで、終わる頃には二十時に近い時刻だった。

「あぁー。肩いてー。雪斗は、この量を一人でやってたのか?お前、半端ねぇわ…」

風真君が、雪斗を褒める。

「家でやってたからね」

雪斗は、文句の一つも言わなかったのが凄い…。見直すよ……。

「凄いね。雪斗…」

「アハハ。ありがとう。優花」

「じゃ、明日からゴールデンウイークと言う事で、もう帰ろか」

蓮さんが、皆に声を掛ける。

「そうだね。もう、遅いし」

藍が、腕を上に伸ばす。

「帰る用意しよっーと」

直樹君が、用意をしていく。それに合わせて、皆がテキパキと用意をする。

「終わった?」

「はい」

「優花ちゃん、早くなったね」

「エヘヘ。ありがとうございます」

直樹君にお礼を言う。

「うん」

「じゃ、また明日」

皆が、また明日と声を揃える。

私は、明日からのゴールデンウイーク旅行に胸を弾ませてた。

雪斗も、楽しみと帰り道に言ってきた。   
雪斗に、部屋前まで送ってもらい、ありがとうを言って家に入る。
私は、ルンルン気分で明日の準備を完璧に終わらす。お風呂に入り、ベットにドーンとダイブして、明日になるのを楽しみにして夢の世界に入る……。