「いやマジで本当に旨かった。また作って?」


二人で食器を洗いながら、菜月に然り気無くねだってみた。家に帰ったら菜月の手料理が食えるなんて、想像しただけでも嬉しいんだけどな。



菜月はそれには答えず、以外な言葉を口にした。


「……あちゅい……」

「は?」

暑い?でも暖房は利かせてないけど。


「……からだが、あちゅいにょ。……ぬぐ」

「は?え?ちょ…!」


目の前でいきなり菜月が服を脱ぎ出した。

スカートとトップスを脱ぎ捨て、あっという間に下着姿を披露する。


……なんっの拷問だよこれ!いや俺の計算通りなんだけど、菜月はもう意識飛んでんだろ!?意識がなくなるまで飲ませるつもりとか、そんな気絶対なかったんだけど!


「れーんー。だいしゅきぃ」

ああ俺も大好きだけど、とりあえず服を着てくれよ。こーゆーのはお互いちゃんと同意した上でだな……。


「今日ねー、れんとデートするからぁ、かあいい下着を選んだのぉ!ふふっ。ちゃんとみてよぅ!」


骨抜きにされそうな笑顔の菜月が、俺にふわりと抱き付いてきた。下に目線をずらせば、下着の間から白い胸の谷間がバッチリ見える。しかも俺の体にピタリと押し付けられた、柔らかい胸や太ももの感触がどんどん理性を奪っていく。


「……可愛いよ、菜月……」


……デートのために下着まで選んでるのなら、菜月も最初から[その気]だったんじゃね?いや絶対そのつもりだよな。うん。

俺もそろそろ限界だし、このままお預けなんてツラすぎる。


「……菜月。いいか?」


菜月にちゃんと意識がないのは申し訳ないが、これ以上我慢できねぇ。


「……ん……」


とろんとした目で見上げる菜月の唇を、気がつけば俺は荒々しく貪っていた。


「んぅ…ん…」


菜月の唇から漏れる悩ましい声が、わずかばかり残っていた俺の理性を吹き飛ばした。


舌を絡めれば、菜月もそれに応えて声を出す。


菜月の体を抱き上げ、灯りを灯さず寝室のベッドの上に横たえた。


暗闇に浮かび上がる菜月の白い肌が艶かしく扇情的に俺を誘う。


下着は着けたまま、ありとあらゆるところに唇を落としていく。菜月がイイ反応をするところは丹念に愛撫した。


下半身に顔を近づけたら身を捩るようにして逃げ出そうとしたけど、花弁に口で刺激を与えてやると、痙攣しだしたあとはぐたりとカラダから力が抜けたようだ。


「……なつき?気持ち良かった?」


セックスの最中に相手に感度を確かめるなんて、今までの俺はしたことなかったのにな。

菜月がちゃんと俺を感じてんのか、言葉で確かめたい。


「…こんなの、初めてだよぅ……」


啜り泣くような声で菜月が答えた。

「気持ち良くて、頭が変になりそう……」

「変になっちまえよ。次は俺でヨくしてやるから」


まどろっこしげに着ていた服を俺も脱ぎ捨て、ゴムの袋を口で裂き、それを着けたら逸る欲を抑えてゆっくり菜月のナカに入っていく。


……あの占い当たってんじゃん。


ここまでピタリと相性がイイ女は今までにはいなかった。


カラダだけじゃなく、心までもが菜月を求めてる。


何度、菜月のナカの快楽に溺れただろう?


こんなに身も心も欲しいと思った女は初めてだ。





菜月。


お前が、欲しくて仕方がない。


カラダが繋がったことで、俺のモノだと主張してもいいのか?



―――快楽の瞬間に気を失った菜月の額に、静かにキスをして俺も眠りに落ちていった――――。







もう絶対に俺は菜月を手離せない――――。