朝目を覚ますと、そこは知らない部屋。

あたしは昨日あった出来事を冷静に思い出していた。


(裕翔っ……)
(夕菜……)


裏切ってしまった…。
明を……。


ベッドには、もう裕翔の姿はなく、辺りを見渡してみても人の気配はしなかった。


「裕翔……?」


呼びかけても、返ってくる返事はない。


あたしはベッドの下に落ちていた下着と、男物のTシャツを身に着けると、寝室を出てリビングへと向かった。