目が覚めると、
辺りは薄暗かった。
外ではカラスやスズメ、ヒヨドリ達が
忙しなく鳴いている。
リカルドはぐっすり眠っていた。
時計は5時47分を指している。
学校に行かなかったら、
きっと彼は心配するだろう。
だから、とりあえずいつも通りに
「行って来ます」と家を出るつもり。
起き上がってベッドの上で
ぼんやりとしていると、
だんだん空が明らみ始めて
ふいに、かの有名な枕草子の
あのフレーズが何故か頭に浮かんだ。
春はあけぼの。
やうやう白くなり行く、
山ぎは少しあかりて、
紫だちたる雲の細くたなびきたる―
そういえば、
こんなのも習ったな~。
中学時代を懐かしく思った。
夜が明け切らない朝方の
この薄暗闇が何となく心地よく感じた。



