「ボクは、何を信じようがその人の
自由だと思う。

他人(ひと)が何を信じるかじゃなくて、
自分が何を信じるかが重要なんだ。
でも、解っておく必要はある。
互いに信じているものが、
どんなものなのかをね。

神社を破壊したのは、
間違いだよ…
あそこまでしなくても良かったのに…」

彼はしばらく黙り込んで、
ふと思い出したというように
私に言った。



「カナエは、信じてる宗教はある?」

『ううん、特にないよ』


宗教のことなんて、
真面目に考えたことはなかった。
私には関係のない世界。

「そうか」

彼はそう言って、
また黙り込んだ。