─────── ようやく開会式が終わり、ゆっくりしている。 「もう、冬崎先生何やっているんですか?試合やる前に疲れちゃったじゃないですか。」 と、隣のクラスの子が嘆いてた。 わたしと千尋も心の中で嘆いていた。 「歩ぅー、ちひろん!」 今日も、全開なウザすぎる話し方、きっとこの声は───。 「いた、いた。探したよ。みんなで応援に来たんだ。」 手を振りながら、こっちに向かってくる瑞葵たちがいた。 やはり、あの声は瑞葵だった。