少し躓きながら走る侑梨に、フッと笑みが零れた。 なんか昼飯の時間、あっという間だったな。 「さて、俺も行くか」 今思い出したが、俺が出るのは色組対抗リレーだった。 充電も出来たことだし、午後頑張ってやるか。 俺は思いっきり伸びをした後、運動場へ向かって歩く。 「1位を取るって誓ってやるよ」 誰もいない中庭に俺の声だけが響いた。