『夢』とか言いながら、確信してるかのような晴のその表情にヤラれたって思った。



「バレてたんだね?」


「ううん、カマかけた」



晴が満足げに笑ってる。


どうしよう、今この瞬間にバレた!



「……ごめんなさい。しました。寝込みを襲ってごめんなさい…」


「いや、結構幸せな夢だったよ。もう一回して欲しいくらい」


「えっ!?」



そう言いながら、晴がベンチにごろんと寝転んだ。


球技大会の日もそうしてた様に、晴がいつもの特等席に収まる。

久しぶりに見るこの光景に、戸惑いながらも、嬉しくなった。



「ほら桃佳」



晴は、準備OKだよと言わんばかりに、戸惑ってるあたしに手を伸ばす。



「わっ!?」



そのまま腕が引っ張られて、体が晴の方に引き寄せられた。


気付けば晴のアップが視界いっぱいに広がってて。