「あの……晴、もう大丈夫だから下ろして下さい」


「うるさい!大人しくつかまってろ!」


「……はい」



は、恥ずかしいよぉ…。


倉庫からの帰り道。

もう歩けるって言ったのに、晴は無理やりあたしを背中に背負った。


あたしは緊張から、晴の背中にぴったりくっつくことも出来なくて。



そして、女子高生がおんぶされてる様子は非常に珍しいらしく、すれ違う人達がみんなあたしと晴をジッと見て通り過ぎていく。


まぁ中には、おんぶではなく、ナチュラルバージョンの晴のかっこ良さに目を奪われてる人も多々いたけど…。




「で、お前が美月のことで勘違いしてたのはどんなことだよ?」


「えっ!?も、もういいよ…」



急な晴の質問に動揺する。

晴に気持ち聞かせてもらったし、嫉妬してたことを知られるのは恥ずかしい。



「ちゃんと誤解は解いておきたいんだけど?これから2週間会えない間に、変な妄想膨らませて、お前が何を仕出かすかわかんねぇし」


「変な妄想なんてもう膨らまさないよ…」



イジワルな言葉に頬を膨らませながらも、2週間会えないんだと思うと寂しくなった。