ズキッと頭の芯が痛んで、何にも言えない。

何にも考えられない。



晴と美月先輩が東京に行く?

2人はやり直すの?


晴が美月先輩にキスを……。



喉の奥が張り付いたみたいに、一瞬で乾いていく。



美月先輩があたしをジッと見てる。



その目線から目を逸らせたあたし。

今は、その目を見る自信がない。



胸がギュッと締め付けられて…痛い。





「呼び止めてごめんね。聞いてくれてありがとう」


「…いえ」


「吉丘さんにはつい、いろんなこと話してしまった。きっと似てるからかな?」


「え?」




似てるって?




「教科書を晴くんに届けに来てくれた日、祐樹くんが言ってたの。吉丘さんとあたしが似てるって」


「え……」