【完】ヒミツの恋を君と。

それに、

『やっぱりあたしは晴くんがいい』って、それって……。



「あたしと晴くん、中学の時付き合ってたの」


「……」



嫌な予感ほど、的中する。

美月先輩は晴の元カノだったんだ…。



「中学2年の時に、あの2人に出会ったの。普段はあんな格好してるけど、本当はかっこよくて優しい晴くんのことすぐに好きになった」


「……」


「しばらくして、晴くんのお姉さんと祐樹くんのお父さんが結婚して、その頃、晴くん祐樹くんの家に居場所が見つけられなくて悩んでた」





あたしの知らない、過去の晴。





「あたし、晴くんを助けてあげたくて、告白したの。『あたしを晴くんの居場所にして』って…」


「……」


「晴くんにOKもらって嬉しかった。ものすごく幸せだった…」





晴との思い出を思い出してるのか、美月先輩は優しい顔してて。


晴の闇を救ってあげた美月先輩。


その過去に、胸がズキっと痛かった。