【完】ヒミツの恋を君と。

確信に変わる一瞬。


胸の中に、嫌な感情が湧き上がってくる。

その負の感情に頭がふらふらするけど、口に出さずにはいられなかった。




「美月先輩は祐樹先輩と付き合ってるんですよね?」


「え…」




美月先輩が驚いた顔をした。

その質問の内容だけじゃなく、あたしが2人の先輩の名前を知ってたことが理由かもしれないけど。




「……なのに、なんで?」




…なんで晴を好きみたいなことが言えるの?


あたしの責める様な言葉に、美月先輩は少し悲しそうな顔を見せた。





「祐樹くんとは夏休みの間に別れたの。夏休み前から、何度も別れたいって言ってたんだけど、聞いてもらえなくて」


「……」


「夏休み中に何度も話をして、やっとわかってもらえた。やっぱりあたしは晴くんがいいの…」


「……」





別れたんだ?

心臓が嫌なリズムを刻み始める。



夏休み前見てしまった、美月先輩が祐樹先輩に叩かれたあの時は、別れ話をしてたんだ?



別れるまで、美月先輩は何度祐樹先輩に何度か叩かれたのかな?

それでも、『何度も話した』って……。



それだけ、晴が好きってこと?